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看図アプローチの研修 [授業研究・分析]

「教育改革で真価を発揮する看図アプローチ~授業づくり入門講座~」という研修会に参加してきた。
  日時:令和元年6月22日(土)
  場所:熊本学園大学付属高校
  講師:鹿内信善先生(天使大学教授)
  主催:アクティブラーニング型授業研究会くまもと


 高校の世界史の授業を考えたとき、生徒全員が図版が数多く載っている資料集を持っているので、看図アプローチは有効な手法だと思っている。これまでベラスケスの「ラス・メニーナス」を使った授業などをやってみたが、発問や導入など基本的に「私の思いつき」で作ったものであり、根拠や理論に基づいたものではなかった。例えば、「ベラスケスが向かっているキャンバスに書かれているのは何だろうか」といった「正解がない問い」が果たして妥当なのかどうか。また山川出版社の『アクティブラーニング実践集 世界史』には、ウルのスタンダードを用いた看図アプローチの授業が紹介されているが、描かれているものやことよりも、「果たしてこれは一体何に使ったのだろうか?」という問いの方が面白いと思う。こうした疑問を解消するためのヒントを得たいと思い参加した。

 私が視覚資料を用いた授業に関心を持ったきっかけは、初めて日本史の授業を担当したときに買った『絵画資料を読む日本史の授業』(国土社、千葉県歴史教育者協議会日本史部会 編)だった。同書に収録されている実践記録を読むと、タイトルを今風にアクティブラーニング○○○とかつけ直して再発しても十分通用するように思われるが(同書の初版発行は1993年)、この本に見られるように「ビジュアルテキストの読解」と「読み解いた内容にもとづいた発信」を行うという歴史の授業は、かなり前から行われていた。ただこうした取り組みは、教員の経験と閃きに基づいて行われる場合がほとんどで、方法論として確立されていたわけではない。わざわざ「看図アプローチ」という用語が使われているのは、認知心理学に基づいて体系化された手法で、「見る」という行為を学習活動の中核としているからである。鹿内先生からは汎用性の高いルーブリックも紹介され、看図アプローチは大変有効な手法であると感じた。

研修会で印象に残ったのは、以下の点。
(1)「よく見る」ための情報処理・・・・「もの」と「こと」を区別する
  ①変換:「もの」を「言葉」に置き換える
  ②要素関連づけ:構成している諸要素を相互に関連づける
  ③外挿:「こと」を越えて発展させる
(2)ビジュアルテキストの読解指導
  ①「要素関連づけ」「外挿」を誘発する発問
  ②焦点づけを促して情報を精査させる指示
(3)オープンエンドであっても、個人の中ではクローズエンドにする
  納得が必要
(4)思考の記録を成績化するルーブリック:A~Dの4段階
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